英語教育
日本に英語教育なんてあるんかい?
学会はたくさんある
語学に王道はないのだけれど
理論と実践
どうもチグハグだ

長澤邦紘著 『コミュニカティヴ・アプローチとは何か』(三友社出版、1988年)
   1970年代からヨーロッパ、イギリスで発達した外国語教授法のひとつ、コミュニカティブ・アプローチの理論と将来の展望を紹介したもの。昭和の終わり頃、このアプローチを紹介した点では評価できるのではないだろうか。文部省が実施してきた、英国レディング大学での大学教員研修(短期留学制度)の賜物といってよかろう。コミューニカティブ・アプローチについて気軽に取り組める一冊。ただし、在庫があるかどうかが問題。なにせ、全国に床屋さんの数と同じくらい “英語の先生” がいる割には、英語教育なんぞに関心持って日夜励んでいる奇特な御仁は少ないからねえ。
Jack C. Richards, and Theodore S. Rodgers, Approaches and Methods in Language Teaching, (Cambridge: Cambridge University Press, 1986 )
   外国語教育の大まかな歴史をふりかえり、個々のメソッドやアプローチについて紹介する。10ページ足らずで外国語教育の歴史を要領よくまとめている。ここだけでもその流れがつかめる。日本の大学の外国語教育でいまだに“主流”を占めている「訳読方式」( Grammar-Translation Method ) は、1840年代〜1940年代にヨーロッパでおこなわれていたメソッドだ。古典的なセンセ、温故知新ですか。
● William Littlewood, Communicative Language Teaching , ( Cambridge: Cambridge University Press, 1981 )
  イントロダクションにもあるように、この本の目的はかなり実践的なものだ。生徒により効果的にコミュニケーション力をつけさせる際の、教師の技術のレパートリーを広げるためのものだ。かと言って完全に「実践例」ばかりでもなく、コミューニカティブについての考え方の背景も知ることができる、手軽な入門書である。

● under construciton ...